機能
- 構造解析過程に適用する構造解析形式など基本的なデータを入力します。
経路
メインメニュー: [プロジェクト] タブ > [基本設定] グループ > [基本設定]
入力
解析モデルの基本設定 ダイアログボックス
構造形式
3次元の構造解析を行うか、または部分的に挙動を制限した解析を行うかを指定します。
3-D : 3次元の構造解析を遂行
X-Z 平面 : 全体座標系X-Z平面内の挙動のみ許容する2次元解析を行う
Y-Z 平面 : 全体座標系Y-Z平面内の挙動のみ許容する2次元解析を行う
X-Y 平面 : 全体座標系X-Y平面内の挙動のみ許容する2次元解析を行う
RZ拘束 : 全体座標系Z軸に対する回転自由度のみ拘束し3次元構造解析を行う
MIDAS/Civil-NX は、ユーザーが別途に自由度を拘束しなければ、1節点当たり6つの自由度を持つように考慮されます。
使用者の必要に応じて2次元挙動のみを行う場合や特定自由度を拘束する場合は、この機能を用いて不要な自由度を排除することによって解析作業に効率向上を期待できます。
3-D
節点あたり6つの自由度を持つようになり、一般的な3次元解析に適用される。
X-Z 平面
構造物の挙動が全体座標系X-Z平面のみで発生する2次元構造解析に適用される。(Y軸方向の変位成分とXおよびZ軸に対する回転変位成分は自動拘束される)
Y-Z 平面
構造物の挙動が全体座標系Y-Z平面のみで発生する2次元構造解析に適用される。(X軸方向の変位成分とYおよびZ軸に対する回転変位成分は自動拘束される)
X-Y 平面
構造物の挙動が全体座標系X-Y平面のみで発生する2次元構造解析に適用される。(Z軸方向の変位成分とXおよびY軸に対する回転変位成分は自動拘束される)
RZ 拘束
垂直方向の全体座標系(Z軸方向)に対する回転変位のみ拘束される特殊な3次元解析です。 上記の解析は、各層の横せん断力分布を解析するなどの構造物の予備設計に適用することができます。
質量制限パラメータ
質量の類型および自重を質量に変換するかを指定します。
質量マトリックスは連続的な質量分布を離散された不連続的な形態に表現するもので、動的解析用の節点質量 (集中質量)とコンシスタント質量の2つの方法があります。集中質量とコンシスタント質量は、考慮する問題や要素の種類によって各々の長所があるので、問題特性に適した方法を選択する必要があります。
集中質量:集中質量に変換する場合
要素の全体質量を要素の節点に集中させ質量マトリックスを構成する方法で、対角マトリックス形式を持ちます。この場合、対角以外の成分が0の値を持つため、一般的には対角成分だけを別々に保存して解析に適用します。しかし、対角成分だけ考慮する場合には、質量行列に関する変換が完全に実行できない問題があります。
非対角質量を考慮:質量行列の構成時、対角以外の成分も考慮するかを指定します。
このオプションは要素質量の処理方法に関するもので、[非対角質量を考慮] オプションを選択する場合には質量行列を全行列形式とし、このオプションを選択しない場合には質量行列をベクトル形式とします。全行列形式の質量は、質量と関連した変換が完全に行われ、ベクトル形式の質量より正確な解析結果を出すことができます。 しかし、一般的にメモリや解析速度の面では、ベクトル形式の質量が全行列形式の質量よりも有利です。
自重から変換された質量に関して断面オフセットを考慮する場合、[非対角質量を考慮] 機能が使用できます。断面にオフセットがある場合に節点はオフセットされた場所に生成され、すべての荷重、境界条件、剛性、質量などのような構造特性がオフセット位置の節点を基準で定義されます。しかし、要素に関する構造特性(要素剛性、要素に掛かる荷重、自重から変換された質量など)は、断面の中心定義されてこそ構造物の実際的な状況と符合します。よって、オフセット位置にこのような要素に関する特性を定義しながらも、変換過程を通して実際的にこの特性が、断面中心にある効果を出す必要があります。
ただし、要素と関係なく直接節点に定義された節点質量、節点荷重などは、このような変換なしでオフセット節点に直接付加します。
時刻歴解析時に 非対角質量を考慮 できるように改善
質量のオフセットを使用する場合、固有値解析は Lanczos 方法のみ対応
質量のオフセットを使用する場合、梁要素の断面オフセットのみを考慮します。梁以外の要素は質量オフセットに対応していません。
コンシステント質量:一貫質量に変換する場合
コンシステント質量方法は、剛性行列を求める際と同じ形状関数を使用して質量行列を構成する方法で、質量行列は対角以外の成分も持ちます。したがって、この場合は [非対角質量を考慮] オプションを使用しなくても、内部的に質量行列を全行列形式として扱い、各種変換を完全に実行します。
集中質量は各自由度の質量成分が該当自由度方向のみに挙動する一方、コンシステント質量は相互連関され挙動すると考慮されます。コンシステント質量は集中質量より構造物の実際的な質量特性をよく反映するため、集中質量より正確な解析結果が得られます。特に要素数が少ない場合に、その効果は大きく現れます。しかし、コンシステント質量方法は質量行列が対角以外の成分をもつため、静的凝縮で回転自由度の除去ができません。そのため、集中質量方法より計算時間が長いという短所があります。
集中質量は、固有値解析オプション [固有値解析制御] で Lanczos を選択する場合にのみ適用されます。
時刻歴解析時に コンシステント質量 を考慮できるように改善
コンシステント質量を使用する場合、固有値解析は Lanczos 方法のみ対応
自重を質量に変換:構造物の自重を動的解析のための質量に変換するかを指定します。
X, Y, Z 方向に変換:自重を全座標系 X, Y, Z軸方向の節点質量に変換
X, Y 方向に変換:自重を全座標系 X, Y軸方向の節点質量に変換
Z方向に変換:自重を全座標系Z軸方向の節点質量に変換
質量変換関連の説明および注意事項
モデルに含まれた要素の質量を動的解析または等価静的地震荷重の演算過程で節点集中質量形式で自動的に考慮することができる。
質量が変換されない方向に動的解析を行う場合、解析に質量の効果が反映されない。
‘X, Y, Z方向に変換’ が指定されていれば、材料/断面 > 材料特性 > 材料特性 から入力された単位体積当たりの重量にプログラム内部で計算された要素の体積を乗じた重量を重力加速度で割った質量値が、全体座標系 X, Y, Z 軸方向に自動考慮される。
'X, Y方向に変換' と指定されていると計算された質量値がX, Y軸方向のみに自動考慮される。
'Z方向に変換' 指定されていると計算された質量値がZ軸方向のみに自動考慮される。
一般的な橋梁構造の場合は、動的解析が耐震設計のために行われるため、橋梁の垂直方向挙動より水平方向挙動が重要である。したがって、一般的に橋梁の水平方向の動的特性に大きな影響を及ぼさない垂直方向の質量成分は無視されるため、解析所要時間とコンピュータの保存容量などを考慮して 'X, Y方向に変換' の条件を使うことが効果的である。
地震データの垂直成分のみを考慮した解析や床スラブの機械振動、微振動などを評価するための動的解析を行う場合に、全体座標系X、Y、Z軸方向に質量をすべて考慮するようにすると、Z軸方向の有効質量を確保するためには、固有値解析でかなり多くの次数のモードを計算しなければならない。 このような場合には、'Z方向に変換' を選択することが有効であり、[節点質量] や [荷重を質量に変換] 機能で質量を入力する際にも同様に適用される必要がある。
線要素であるトラス要素、引張専用要素、圧縮専用要素、梁要素の場合は、要素質量を計算した後、両端に対して二等分した値を節点集中質量形態で考慮する。
板要素である平面応力要素、板要素、そして立体要素の場合はエッジ節点の個数で等分した値を各節点に対する節点集中質量形態で考慮する。
時刻歴解析時に コンシステント質量 を考慮できるように改善
コンシステント質量を使用する場合、固有値解析は Lanczos 方式のみ対応
重力加速度
使用単位系を考慮して、重力加速度を入力します。
初期温度
熱応力解析に必要な初期温度を入力します。( [システム温度荷重] または [節点温度荷重] 参照)
剛域の考慮や断面表示で梁上端が層高さ線 (X-Y 平面) に一致するように整列
モデルウィンドウに入力された要素を表現する際、全体座標系X-Y平面に配置された線要素の上端が要素の中心線と一致するように整列します。
画面上で板要素の上面が層高さ (X-Y 平面) に一致するように整列
モデルウィンドウに入力された要素を表現する際、全体座標系X-Y平面に配置された板要素の上面が要素の中心線と一致するように整列します。
上記の二つの項目を選択しなければ、モデルウィンドウで線要素と板要素は各要素の中心線が節点と連結されるように表現されます。