概要
「Floor Transition」プラグインは、MIDAS CIVIL NXにおいて、複数階建て構造物のモデリング作業を効率化するためのツールです。特に、特定のフロアの構造要素(節点や要素)を別のフロアに移動させる際に、手動での調整作業を自動化し、作業時間の短縮と精度の向上を実現します。
バージョン
- v1.0.0 : リリース
適用規準
- 一般用途
特徴
- フロア間の構造要素の移動:指定した「From Floor」から「To Floor」へ、節点や要素の座標を自動的に調整します。
- 手動作業の削減:Excelなどの補助ツールを使用せずに、モデル内の部分的なセグメントを垂直方向に移動できます。
- エラーの軽減:手動での座標調整に伴う入力ミスを防ぎ、モデルの精度を向上させます。
- 作業効率の向上:モデルの変更を簡素化し、プロジェクト管理を効率化します。
使用方法
[UI]
- 移動元のフロア(「From Floor」)に属する基準節点を1つ選択します。
- 「From Floor」に移動元のフロア番号を入力します。
- 「To Floor」に移動先のフロア番号を入力します。
- 「Apply」ボタンをクリックします。
例えば、11階建ての建物で2階のフレームを5階に移動する場合、2階に属する節点番号「172」を選択し、「From Floor」に「2」、「To Floor」に「5」を入力して「Apply」ボタンをクリックします。これで2階のフレームを5階へ移動します。
注記
フロア情報がある場合
各階が明確に識別されている場合は、そのフロア情報に基づいて操作が行われます。
フロア情報がない場合
フロア情報がない場合は、節点のZ座標に基づいて操作が行われます。
例えば、ある節点グループのZ座標が「0、5、10」となっている場合、それぞれを「1階」「2階」「3階」と見なして操作を行います。このとき、Z座標0の節点グループを「1」、Z座標5を「2」、Z座標10を「3」として定義してください。
まとめ
このプラグインを活用することで、複雑な構造モデルのフロア間の調整作業を効率化し、設計プロセスの精度とスピードを向上させることができます。