機能
- 時刻歴応答解析に使われる減衰定数を材料 , 要素グループ , 境界条件グループ別に定義します。
- 構造物で減衰定数の異なる材料が混在する場合、制振や免震装置がある場合に要素をグループ別に異なる減衰定数を付与することができます。
- 一般的に梁と柱部材のような構造部材は要素グループで指定し、境界条件(免震、制震装置が設置された構造物を含む)の場合には境界グループで減衰定数を定義します。
経路
メインメニュー: [材料/断面] タブ > [減衰] グループ > [グループ減衰] > [エネルギー比例減衰]
入力
グループ減衰 : エネルギー比例減衰 ダイアログボックス
定義していない要素と境界条件
グループまたは材料ごとに減衰を指定していない部分に適用される減衰定数を入力します。
減衰定数 h:時刻歴荷重ケースで減衰の指定方法を “モード減衰” あるいは “エネルギー比例減衰” を選択した場合に適用する減衰定数を入力します。
定義した要素と境界条件
材料別、グループ別に減衰定数を指定する時に入力します。
材料:材料別に減衰定数を指定する時に選択します。材料データが割り当てられた要素に減衰定数が適用されます。
要素:要素グループ別に減衰定数を指定する時に選択します。
境界条件:境界グループ別に減衰定数を指定する時に選択します。該当する境界条件は、弾性連結要素 , 汎用リンク要素 , 節点バネ支持です。
材料/グループ名
1. タイプで材料を選択する時、減衰定数を適用する材用データを選択します。‘全ての材料データ’を選択すると、すべての材料が割り当てられた要素に共通して減衰定数が適用されます。
2. タイプで要素と境界条件を選択する際、要素グループまたは境界グループで定義したグループを選択します。
'全ての材料データ' を選択して、グローバル減衰定数を定義します。
- “全ての材料データ” (デフォルト)を選択します。
- “定義” をクリックします。“材料データ” に入力された減衰定数を使用して、グローバル減衰定数を定義します。
材料データ使用:材料データで設定した減衰定数を適用します。
直接定義:ユーザーが直接定義します。(タイプ > 材料/グループ名で ‘全ての材料データ’ を選択した場合は入力不可)
グループとして指定していない部材あるいは境界条件の場合は、“定義していない要素と境界条件” で定義した減衰定数を利用し、グループで指定した部材あるいは境界条件の場合には、“定義した要素と境界条件” で定義した減衰定数を使用して時刻歴応答解析が実行されます。
αとβの自動計算
モード減衰を用いて解析を行う場合、結果 > モード減衰比 で主モードの振動数を利用して α , β値を自動計算できます。ただし、チェックオンの場合のみこの機能は活性化されます。
優先順位設定
要素に 2 つ以上の減衰が重複設定されている場合の優先順位を選定します。
優先順位設定 ダイアログボックス
重複設定時の優先順位
1つの要素に材料データと要素グループの減衰が重複設定された場合の優先順位を設定します。
材料データ:材料データに設定された減衰による減衰定数が解析に適用されます。
要素グループ:要素グループによって設定された減衰比によって決定されます。
要素が複数のグループで含まれて重複設定された場合の優先順位
1つの要素に2つ以上の要素グループの減衰が重複設定された場合の優先順位を選定します。
減衰定数の小さい方:減衰定数が小さい方が適用されます。
減衰定数の大きい方:減衰定数が大きい方が適用されます。
グループごとに指定されていない要素および境界については、時刻歴解析に「定義していない要素と境界条件の減衰定数」を適用します。グループごとに指定された要素および境界については、時刻歴解析に「定義した要素と境界条件の減衰定数」を適用します。