機能
大変形を考慮した幾何非線形解析を行うために必要な反復計算方法と収束条件を定義します。
材料非線形解析と幾何非線形解析は通常の静的解析と一部の施工段階解析で使用可能です。
解析に先立ち、”非線形解析の載荷順序”で解析に適用する荷重の作用順序を指定した後、非線形解析制御で非線形解析を行うために必要な反復計算条件と収束条件を定義します。 ただし、荷重の作用順序は、反復計算方法のNewton-Raphsonの場合にのみ有効です。
呼出
リボンメニュー:解析 > 解析制御 > 非線形解析制御
入力
非線形形式
非線形解析の種類を選択します。
幾何非線形 : 幾何非線形解析
材料非線形 : 材料非線形解析
非線形解析で使用できる要素は次の通りです。
| 要素 | 幾何学的非線形 | 幾何学的非線形 (幾何剛性用の初期軸力) | 材料非線形 |
|---|---|---|---|
| トラス | 〇 | 〇 | 〇 |
| 引張専用 | 〇 | 〇 | 〇 |
| フック | 〇 | 〇 | 〇 |
| ケーブル | 〇 | 〇 | △ |
| 圧縮専用 | 〇 | 〇 | 〇 |
| ギャップ | 〇 | 〇 | 〇 |
| 梁 | 〇 | 〇 | ○*1 |
| 厚板 | 〇 | △ | 〇 |
| 薄板 | △(厚板扱い) | △ | △(厚板扱い) |
| 平面応力 | ○ | △ | 〇 |
| 平面ひずみ | × | △ | 〇 |
| 軸対称 | × | △ | 〇 |
| ソリッド | 〇 | △ | 〇 |
(O:解析可能 / X:当該要素が存在すると解析できない / △:当該要素がモデル内に存在しても解析は可能だが線形解析)
*1 非組立鉄骨断面のみサポート (溝形、H、T、ボックス、パイプ、矩形、円形断面 のみ)
※現状では材料非線形の理論をそのまま適用可能な梁要素の材料非線形モデルは存在しません。
そのため、iGenでは梁要素はヒンジモデルとして解析しています。
既存の材料非線形解析では、トラスや板要素などは材料非線形性を考慮していますが、梁要素は非線形性の
考慮ができないので、下図の方法で考慮しています。
よって、材料非線形解析での梁要素の挙動は降伏応力で降伏するモデルではなく、
降伏応力で断面の降伏軸力と降伏モーメントを計算してヒンジモデルとして解析を実行します。
そのため、断面が降伏したとしてもその際の応力で降伏するということになりません。
断面力は塑性断面係数で計算し、応力度を計算するときは断面係数を使用するという処理を行っているため、
応力度の確認の際にその点注意していただけますでしょうか。

幾何非線形解析および材料非線形解析の際、以下の項目の場合には解析を行わない。
| 制限項目 | 幾何学的非線形 | 材料非線形 | 材料+幾何学的非線形 |
|---|---|---|---|
| 梁要素の端部結合条件 | 〇 | 〇 | × |
| 板要素の端部結合条件 | 〇 | 〇 | × |
| プレテンション荷重 | 〇 | × | × |
| プレストレス | 〇 | × | × |
| 幾何剛性用の初期軸力 | 〇 | × | × |
| 温度荷重 | 〇 | × | × |
材料=SRC | × | × | × |
ただし、梁要素の端部結合条件,板要素の端部結合条件を指定した場合については、以下のような設定では材料非線形解析が実行できません。
1) 荷重 > 非線形解析データ > 非線形解析の荷重載荷順序 機能の使用時
2) 解析 > 施工段階解析制御 の解析オプションで "非線形解析を含む"-累積ステージのオプションを用いる場合
幾何非線形解析では要素のI, J端のみで結果が出力されます。
繰り返し方法
収束計算方法を指定します。
ニュートンラプソン法
荷重増分ステップ数: 入力した荷重を荷重ステップの数に分割して段階別に適用
最大繰り返し回数/荷重ステップ : 荷重ステップごとの繰り返し回数
弧長増分法
増分ステップ数 : 増分ステップ数
最大繰り返し回数/荷重ステップ : 最大繰り返し回数/荷重ステップ
単位弧長増分に対する初期荷重比(%) : 単位弧長増分当たりの初期荷重比
実数形(小数点の表示)に入力することができます。
最大変位制限値 : 変形の最大値
変位制御法
変位増分ステップ数 : 変位増分ステップ数
最大繰り返し回数/荷重ステップ : 荷重ステップごとの繰り返し回数
代表節点 : 変位制御に対象とする節点番号
方向 : 変位制御の方向
最大変位 : 解析に適用される最大変位値
収束判定条件
収束可否を判断する基準を選択します。
エネルギー制限 : エネルギー(断面力x変位)の制限を収束判定に適用
変位制限 : 変位の制限を収束判定に適用
荷重制限 : 断面力の制限を収束判定に適用
収束条件の判断には、さまざまな自由度の影響をすべて考慮したNormを使用します。
例えば、変位の場合、該当の解析ステップで発生した変位を{D1}、各段階の変位を累積した全体変位を{D2}とすれば、
Normは
で表現され、この値が基準値より小さい場合、収束したと判断して収束計算を終了します。
非線形解析制御データの削除:非線形解析条件の削除
特定荷重ケースの非線形解析制御データ
上で指定した繰り返し解析方法(Iteration Method)を荷重条件別に指定します。
すべての荷重ケースに対して同一な繰り返し解析方法を適用する場合は必要ありません。
特定荷重ケースの非線形解析制御データのダイアログボックス
ニュートンラプソン法/弧長増分法/変位制御法用のデータ
上記の繰り返し解析方法(Iteration Method)で指定した項目と同一です。
ステップ : 荷重ステップの数
荷重係数 : 荷重増減係数
上ダイアログボックスで荷重ステップ数の入力値が'8'なので上図では8段階が入力されています。
荷重係数はユーザーが直接入力することもできますが、基本荷重係数の生成ボタンをクリックして自動入力することもできます。
非線形平行方程式を解くため弧長増分法(ALM)を用いる場合、非線形解析制御のダイアログで単位弧長増分に対する初期荷重比(%) テキストボックスに実数形に入力できます。