概要
地震荷重算定のためのデータを入力します。
実行方法
リボンメニュー:荷重 > 荷重制御 > 地震 ([ 地震荷重考慮 ]チェックボックスをオ
ンにした後)
詳細説明
重量
地震荷重の生成方法を設定します。
荷重基準に基づく方法とユーザーが直接入力する方法があります。(基本設定:荷重基準)
地震荷重の設定は荷重基準に基づく方法をお勧めします。
地震荷重を入力するためには、[ 一般事項 ]タブで[ 地震荷重 ]のチェックボックスをオン
にしなければなりません。(基本設定:オン)
地震荷重情報
1. 地域係数, Z
地域的な地震頻度を考慮して決定される設計震度の係数で、地域による地震危険度の違いを表します。
地震地域係数は国土交通省が地域ごとに定め、0.7 〜 1.0 の数値で表されます。
[ 建物情報 ]タブで入力した敷地情報から、地震地域係数は自動的に定まれます。
ユーザーが直接入力することもできます。(入力範囲 : 0.7 〜 1.5 )
2. 地盤種別による Tc(s)
地盤種別に応じて決定される係数で、[ 建物情報 ]タブで入力した地盤種別から、Tc は自動的に定まれます。
ユーザーが直接入力することもできます。(入力範囲 : 0.4 〜 1.0 )
3. 標準せん断力係数(Co−1, 一次設計用)
一次設計の地震荷重算定時に用いる Co 値は一般的に 0.2 であり、 直接入力できる範囲は 0.2 から 1.0 までです。
4. 標準せん断力係数(Co−2, 保有水平耐力検討用)
保有水平耐力算定時に用いる Co は一般的に 1.0 であり、直接入力できる範囲は 1.0 から 2.0 までです。
5. PH 層の水平震度 (K)
ペントハウスの水平震度を表し、PH 層の地震力算定時の下記の式で k に相当する値です。
一般的に1.0 とし、ユーザーが 0.5 から 2.0 まで直接入力できます。
Qi=k・Σwi Σwi :第 i 層から上部の重量
6. 用途係数 (I)
地震力の割増係数であり、直接入力できる範囲は 1.0 から 9.99 までです。
なお、PH層の水平震度 (K) には当該割増係数は考慮されません。
7. 強度抵抗型係数 (Sp)
壁量・柱量の検討における所定強度の割増係数を入力できます。
直接入力できる範囲は 1.0 から 9.99 までです。
8. 固有周期 (T)
[モデル制御 ] ダイアログの [ 層別構造種別 ] タブにてS造と設定されている層の階高 h の総和と H 算定式にて設定
した建物高さ H から α を算出し、設計用一次固有周期を自動計算します。
算出式は以下の通りです。
T=(0.02+α0.01)H
ここで、α=∑h/H
なお、設計用一次固有周期は直接入力することも可能です。
9. 地下層地震荷重考慮
地下部分の地震荷重は自動計算された値を採用します。
ただし、地下部分を有する建物のみ[ 地下部分地震荷重考慮 ]のチェックボックスが活性化されます。
Qi = Q1 + ∑ki wi
層せん断係数と水平震度
自動:プログラム内で自動計算された値を用います。
直接指定:下記の式(地震地域係数 × 振動特性係数 × 高さ方向分布 × 標準せん断係数)より、層せん断係数Ciの値を、一次設計用 / 保有水平耐力検討用、XY 方向別にユーザーが直接入力できます。
Ci = Z・Rt ・Ai ・Co
また、PH 層・地下層の地震荷重算定時に用いられる 水平深度K の値を、 PH 層/地下層、XY 方向別、一次設計用 /保有水平耐力検討用に区別してユーザーが直接入力できます。
地震荷重加力方向設定と地震荷重追加入力
地震荷重の加力方向は基本的に XY 方向で 0 度, 90 度の 2 方向で計算されます。X 方向の角度は
ユーザーが直接入力できます。
その際、Y 方向の角度は指定した X 軸に対し常に 90 度の方向となります。
また、最大 16 個まで地震荷重の加力方向を指定できます。
加力方向が指定された地震荷重は、すべての地震荷重ケースに対して反映されます。
自動設定された荷重に、ユーザーが直接指定する別途地震荷重を追加します。
別途地震荷重は階別・XY 方向別に入力します。
別途地震荷重は自動設定された地震荷重と同じ位置に追加されます。
地震荷重概要
自動設定された地震荷重を確認する機能です。
本機能は後処理モードで使用可能です。
各階の加力方向別の地震荷重、層せん断力、および転倒モーメントを確認できます。
[ 地震荷重計算シート生成 ]ボタンをクリックすると、地震荷重算定時の計算根拠を *.txt 形
式で確認できます。