概要
風荷重算定のためのデータを入力します。風荷重データには、層別風荷重算定データと荷重条
件生成データがあります。
屋根の風荷重(吹き上げ、吹き下ろし)は「屋根風荷重」で入力します。
実行方法
リボンメニュー:荷重 > 荷重制御 > 風 ([ 風荷重考慮 ]チェックボックスをオンにした後)
詳細説明
目的
風荷重入力
入力形式
ダイアログ使用
注意事項
概要は<計算解説書>を参照
基本荷重設定ダイアログ
入力方法
風荷重の生成方法を設定します。
荷重基準に基づく方法とユーザーが直接入力する方法があります。(基本設定:荷重基準)
風荷重の設定は荷重基準に基づく方法を推奨します。
風荷重を入力するためには、[ 一般事項 ]タブの[ 風荷重 ]チェックボックスをオンにしな
ければなりません。
風荷重情報
1. 地表面粗度区分
地表面の粗度を表すもので、I,II,III,IVの四つに分けられます。
[ 建物情報 ]で入力した情報(地表面粗度区分)と連動されます。
地表面粗度区分
■ I
都市計画区画外、極めて平坦で障害物がないものとして特定行政庁が規則で定める区域
■ II
都市計画区画外、地表面粗度区分Iの区域以外の区域
都市計画区画内、地表面粗度区分IVの区域以外の区域
■ III
地表面粗度区分I,II又はIV以外の区域
■IV
都市計画区画内、都市化が極めて著しいものとして特定行政庁が規則で定める区域
2. 建物の意匠高さ(m)
ユーザーが構造物をモデリングすると、自動的に建物の高さが計算されます。
GL から建物の上端までの高さ
3. Zb, Zg, α
地表面粗度区分に応じた係数
4. 基準風速(Vo)
[ 建物情報 ]タブで入力した敷地情報から、基準風速は自動的に計算されます。
Vo は地表面粗度区分IIの地上10 m における再現周期50年の風の10 分間の平均風速に相当する値です。
ユーザーが直接入力できる範囲は最大 99 m / sec までです。
5. 速度圧(q)
速度圧は上記の計算式より算定されます。
6. 自動計算(低減率)
自動計算された X,Y方向別の速度圧は低減率を入力することによって調整できます。
デフォルト値は 1 であり、入力範囲は 0.5 までです。(例えば、ユーザーが 0.5 を入力することで、自動計算された速度圧を半分に低減することができます)
低減率 x 速度圧 = 最終速度圧 q
7. 直接入力( N / m2 )
自動計算された速度圧 (q) は無視し、ユーザーが直接入力した速度圧で風荷重の大きさを算定します。
風力係数(Cf)
1. 自動
Cpe(風上側外圧係数) − Cpe(風下側内圧係数) − Cpi(内圧係数)
自動計算の場合、上記の式によ り算定されます。
Cpe(風上側、風下側), Cpi の入力範囲は−9.9 から 9.9 までです。
Cpe(風上側外圧係数)の計算時に用いられる kz は、下記の式により自動計算されます。
ただし、Z ≦ Zb の場合、Z は Zb の値をそのまま用います。
ここで、Z:当該部の地盤面の高さ(m)
H:(GL から PH 層を除いた最上階の屋根スラブまでの高さ) + (パラペットの高さ / 2)
2. 直接指定
風力係数を自動計算の値を利用せず、ユーザーが直接入力できます。
「...」ボタンをクリックすると、下記のダイアログボックスが現れ、各階の方向別の風上壁面・風下壁面に対するCf をそれぞれ入力できます。
風荷重加力方向設定
風荷重加力方向はユーザーが直接入力できます。
風荷重の X 方向の角度はユーザーが直接入力し、Y 方向の角度は自動計算されます。
X 方向の角度の入力範囲は 0 度から 89 度までであり、基本設定は 0 度です。
風荷重追加入力
自動設定された荷重に、ユーザーが直接指定する別途風荷重を追加します。
別途風荷重は階別・XY 方向別に入力します。
別途風荷重は自動設定された風荷重と同じ位置に追加されます。
風荷重概要
自動設定された風荷重を確認する機能です。
本機能は後処理モードで使用可能です。
各階の加力方向別の風荷重、層せん断力、および転倒モーメントを確認できます。
[ 風荷重計算シート生成 ]ボタンをクリックすると、風荷重算定時の計算根拠を *.txt 形式で
確認できます